マンハント(原題MANHUNT:UNABOMBER)

ネットフリックス製作のオリジナルドラマ。実際の爆弾魔事件を描いた作品。犯人の主張である“技術の進化によって人類が支配される”っていうのはスマホばかりの今にこそ知るべき内容かもしれません。
【作品概要】
公開:2017年
上映時間:全8話
原作・制作:アンドリュー・ソドロスキー他
出演キャスト:サム・ワーシントン、ポール・ベタニー、クリス・ノース他
あらすじ
謎の連続爆弾魔が全米を震撼させる中、決定的な手がかりをつかめず世間からの非難にさられれるFBI。その最後の希望は、1人のプロファイラーに託された。
感想
かつて全米を震撼させた爆弾魔“ユナボマー”とFBIの攻防を描いたオリジナルドラマ。FBIの分析官が新しい手法である“言語分析”によりユナボマーにたどり着きます。
ユナボマーとFBIの攻防の一方で、FBI内での新旧捜査手法をめぐる攻防も起こります。
新しい方法が出てくると前例前例うるさいし、うるさいばかりな偉そうな捜査官も的外れなことばかりやってるし、そのくせ新しい手法で成果が出るとそっちに乗っかってくるし、出世欲やら名誉欲やらばかり強いバカは見ていて不快だなぁと思いました。
ユナボマーについては俳優さんの演技が素晴らしく心の虚が見えるようでした。信じては裏切られの繰り返しの人生を送ればこうなっちゃうよねというのを見せてもらえた感じ。しかもその上に信じた教授を介してCIAによる心理実験を受けて人格を捻じ曲げられるという…
そういう実験CIAならしたがるのはわかるんですけど自国民に普通にやるのが信じられないですよね。やるにしても捕虜とか何か他の方法でやればいいのにと思ってしまいます。
結果的に言えばこの実験のせいで自分でアメリカの敵作りだしてるし、ビンラディンといい同じことを繰り返してます…
師事する人間が違えば国を引っ張っていく立場にもなりえたんでしょうね。
そういう意味でいえば今回のドラマのユナボマー役の俳優さんの演技もありユナボマーに少しカリスマ性を感じました。おそらく自分が行き詰っていると思っている人ほどユナボマーにカリスマ性を感じるかもしれないのかな、と。事件当時より今のほうが社会的行き詰り感があってそう感じている人も多いのではないでしょうか。
ただそうなるとのっかってくる奴がいるので、それを防ぐ意味も込めて最後の裁判のシーンで少し情けなく見せる演出を入れたのかなと思いました。
評価:9/10点
静かに進んでいく物語が一気に動き出す疾走感が好き。やり方が間違っていても考えは正しいと思わされたり考えさせられる作品。