カール・メルツァー:スピードヤギの挑戦(原題Karl Meltzer: Made to Be Broken)

アメリカのアパラチアン・トレイルをめぐるドキュメンタリー。映像、音楽、編集がいいせいかあっという間にエンディングだった。
【作品概要】
公開:2017年
上映時間:41分
監督:マット・キャツォリス
出演キャスト:カール・メルツァー
あらすじ
米国で最も険しいアパラチアン・トレイルの約3500キロを走る過酷なレースで、新記録を目指すウルトラランナーの最後の挑戦を追う。
感想
たまにあらすじが適当なのはなんでなんだろうか…。
担当者はちゃんと見てるのか、見ずに原文の訳し方がへたくそなのか…。
とりあえずレース中の映像ではなく単に自分との戦いというか挑戦。最後の挑戦とかいうワードはなにも出てきてなかったし、この人ならもっといろんなことに挑戦していきそうな気しかしないんですけどね。
それはいいとして、アパラチアン・トレイルとは、アメリカ東部をアパラチア山脈に沿って南北に縦貫する長距離自然歩道のことらしいです。
総延長が3,500km弱(!?) 、南はアトランタのあるジョージア州から、北はカナダとの国境のメイン州まで…。
控えめに言って頭おかしい…。
これを普通の人は数か月かけて歩こうとし、それでも成功者は少ないらしいのですが、最速記録が46日で、このメルツァーさんはそれを更新しようと頑張るのが本作。
たぶん興味がない人からしたら、何の意味があるのかと思われる行為だと思いますが、単純に身体の疲労に加えてそれに伴う精神の疲労に耐え切ったというのは素直にすごいなと思いました。
一方でちょっともやっとするのが補給の受け方。普通にこのトレイルを走破しようとする人はトレイルが街に近くなる時にいったん街に降りて買い出しをしているみたいです。
しかし、メルツァーさんはトレイルが林道などの道路と交わる際に先回りしていたスタッフ数名から結構至れり尽くせりなお世話を受けているような…
すごいのはすごいと思うんですが、そういう風に作る記録って意味あるのかな思わないでもなかったり。
それでも最後まで見入ってしまうのは、映像のうまさかなと思いました。
素材も音楽も編集もよく感じられて、もともと短いドキュメンタリーなのがさらに短く感じてしまうようないい雰囲気をまとった作品でした。
評価:6/10点
見てると自然に触れたくなる。でも、こんな急いで動かなくてもいいかな笑